<再度の緊急アピール>

それでも私たちは「特定秘密保護法」に断固反対します。

 12月6日、多くの国民が不安や反対の声を発し続けているなか、自民党・公明党の与党は「特定秘密保護法」を参議院で強行採決し、形だけの手続きで成立させてしまいました。審議を深めれば深めるほどその危険度が暴かれ、反対の声がさらに大きくなることを恐れての暴挙でした。
 すり寄る一部の政党との無意味な修正やチェック機関の設置でその曖昧さの陰に隠された危険は除去できるような代物では絶対にありません。思想信条の自由、結社・表現の自由など国民にとってもっとも基本的な民主的人権を侵害するこの悪法は撤廃しか道はありません。
 戦前の新劇の歴史はあの暗黒政治の象徴「治安維持法」との闘いでした。多くの先輩新劇人は侵略戦争に反対を主張したがために表現の自由を奪われながらも、したたかに芝居創りを止めませんでした。その結果、検閲による上演禁止、そして検挙、投獄、果ては劇団の強制解散とそれこそ命を懸けての活動を体験してきたのです。これが歴史です。
 今また、現代の「治安維持法」とも言うべき「特定秘密保護法」が幽霊のように出現、歴史の教訓に逆らっていつか来た道に戻すつもりなのでしょう、その意図は見え見えです。歴史と真正面から向き合う私たちは、絶対にそんな道を許すことはできません。
 多くの劇団は希代の悪法「特定秘密保護法」の成立に反対してきましたが、これからは撤廃に向けて、粘り強くそして強い意志を持って運動を広げていくことを連名でここに表明するものです。

2013年12月11日




《第一次発表分・五十音順》
燈座代表・石原燃
劇団1980代表・柴田義之
ミュージカルカンパニーイッツフォーリーズ代表・土屋由美
劇団うりんこ代表・原田邦英
劇団NLT代表・川端槇二
演劇集団円代表・橋爪功
演劇集団Ring−Bong代表・山谷典子
劇団風の子協議会議長・金田拓
関西芸術座代表・門田裕
劇団劇作家代表・篠原久美子
劇団京芸代表・藤沢薫
こまつ座代表・井上麻矢
劇団昴杉本了三
秋田雨雀・土方与志記念青年劇場代表・福島明夫
前進座
テアトル・エコー代表・熊倉一雄
劇団東演代表・山田珠眞子
東京演劇アンサンブル代表・入江洋佑 志賀澤子
東京芸術座代表・北原章彦
劇団銅鑼代表・佐藤文雄
俳優座代表・岩崎加根子
光の領地代表・くるみざわしん
人形劇団プーク代表・渡辺真知子
文学座代表・加藤武
劇団文化座代表・佐々木愛
劇団民藝代表・奈良岡朋子
無名塾代表・仲代達矢
世の中と演劇するオフィスプロジェクト代表・丸尾聡
《追加発表分・団体・到着順》
ラ・カンパニーアン代表・西山水木
劇団チャリT企画代表・楢原拓
劇団HOTSKY代表・釘本光
演劇実験室紅王国代表・野中友博
Pカンパニー代表・林次樹
オペラシアターこんにゃく座代表・萩京子
二兎社代表・永井愛
演劇組織「夜の樹」代表・和田周
日本劇作家協会
オフィス白ヒ沼鈴江俊郎
Stage Direct Japan代表・霜康司
劇団青年座代表・森正敏
《追加発表分・個人・到着順》
小野文子(フリー・役者)
阿藤智恵(劇作家)
平田慎司(劇団「営業二課」)
矢戸優人(矢戸優人イラスト工房)
北原千冬(演劇制作者)
荻田眞子
木内里美(The ちゃぶ台)

(2013.12.11現在)




<緊急アピール>

私たちは「特定秘密保護法案」に断固反対します。

今国会では「特定秘密保護法案」が国民の不安をよそに、与党の数の力を背景に一気に成立させようと審議を急いでいます。しかしその内容は、戦後営々と築いてきた国民の民主主義的諸権利を脅かす弾圧立法と言っても良いものです。新劇の歴史は、戦前のあの暗黒政治との対決の歴史でもありました。戦争遂行のための「治安維持法」により、劇団の俳優、演出家、作家は投獄、監禁され、台本の検閲による表現の制限、ついには劇団の強制解散へと弾圧は拡大していったのです。その反省から戦後の現憲法は結社・表現の自由、思想信条の自由を何よりも大切にしたものとなりました。しかし、「特定秘密保護法案」はその先人たちの思いを根底から覆し、人間の尊厳を否定するものです。しかも積極的平和主義と言い、集団的自衛権の名の下に、歴史を逆行させ戦争が出来る国にするという狙いが明々白々です。私たちはそんな流れを許すわけにはいきませんし、二度と戦争協力のための文化に手を貸すつもりもありません。平和あっての演劇文化の発展であり、平和であってこそ国民が演劇文化を鑑賞する楽しみの充実があります。私たちは今回の企てには断固反対し、廃案になるまでその意思を強く持ち続けます。ここに連名でその意思を表明するものです。

2013年11月19日

※尚、昨11月26日、多くの国民の不安や反対を無視し、与党と一部野党により、衆議院特別委員会、本会議共に強行採決されました。この事態に抗議し、廃案を求める新たなアピールを準備中です。