初演後寄せられた感想から
仕事が八百屋なので、当事者の部分が多い内容なのですが、あの理屈っぽい内容をよくまとめて楽しく観せてくれたものだと感心いたしました。 女性の出演陣の好演が印象的でした。ばあちゃん、お母さん、キャシー、男たちの理屈っぽいセリフを吸いとって地に足のついたストーリーにしていたと思います。 楽しかったです。感謝です。劇団運営の上からはむずかしいとは思いますが、日本中の農村で上演してほしいお芝居です。重く、苦しい現実に向き合っている農業 従事者の頭の中をすっきりと整理する力を持ちえていると思いました。(女性)
農民作家の山下惣一さんの「身土不二の探求」を原作とした、(原作を読んだわけではないのですが、いわゆる原作というわけではなく、 モチーフにした、のだと思いますが)とっても面白いお芝居でした。『人間の「身」体と、住み食物を産み出す「土」は、「二」つに分けられない』といういみの 「身土不二」という言葉を探りながら農業をつづける父と、大学にすすみ「グリーン・ツーリズム」をキーワードに、農業と観光を結びつけてふるさとの村を活性化 させようとする息子、父の世代と若い世代の対立を軸にしたお話です。さらに、息子の恋人が、アメリカから突如家にやってきて、さながら「どたばた喜劇」のように、 見てる間客席から笑いが絶えない「喜劇」になっていながら、内容そのものは、深刻な話題を観客につぎつぎと提示します。セリフも、特に笑わせるためのセリフでない のに、なせか笑ってしまいます。しかもそのひとつひとつが「笑い事でない」ことであることが、二重の喜劇になってます。「農作物の輸入自由化」「遺伝子作物」 「食品添加物」「個食」「コンビニ食」その場はとても楽しみながら、見終わったあと、いろいろと考えさせられる舞台でした。(男性)
茨城のはるかなふるさとを思い出しました。かえるの鳴き声がここちいいんですよ。(20才/男性)
自分も家で一人でごはんを食べることが多いので一緒に食べることもいかなと思った。(20才/男性)
はじめから終りまで大変楽しく、おもしろく拝見しました。しかも日本の現在の食生活ならびに家族の人間関係と、その基盤となる日本農業に ついて考えさせられる、いい舞台でした。(76才/男性)
日頃食生活について思っていることが台詞にも多く、共感を覚えました。若い世代との価値観のギャップ、それを生み出す社会のあり方に 言及してわかりやすかったです。(63才/女性)
食生活の貧しさは心の貧しさにつながると実感しました。私自身栄養士をやっているので、今の日本の農業への国の対応とか、輸入の乱発に より国内の自給率の低下など、色々考えさせられる事が多いです。また人間模様も、忘れかけていた親父のあり方、家族のあり方みたいのも観る事ができました。 (25才/男性)
保育所に勤めて食品が外国産か日本産か、また保存料が入っているかとかけっこう気にするようになりました。自分で買うときは必ず裏面を 見て、どうやって作られたかも見るようになりました。芝居の方は何だかとってもほのぼのとしたかんじで(方言だったのもあるかもしれませんね)心が落ち着き ました。今の若い人達や子をもつ親は、もっと食べ物のこと気にしなくちゃいけないなと思いました。芝居の中のユートピア、実現するといいですね。 (29才/女性)


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