相貌 稽古場だより

作/黒川 陽子  演出/藤井ごう



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いよいよ「相貌」の開幕が明後日に迫りました!

4F事務所の一角に楽屋が出現。

なにしろスタジオは、中二階の事務所スペースから下はすべて演出効果を上げるための重要なポイントになるので、4Fも有効活用です。

藤井ごうさんの演出は仕掛が満載!三方に囲む客席のどこから見ても驚くような発見があるはずです。芝居の内容もさることながら、どこにどんな仕掛けが待っているのか、劇場丸ごとお楽しみください!

なお、開演中のご入場はお待ちいただくことがありますので、なるべく開演に遅れないようにご来場くださいませ。

製作部・広瀬 公乃

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12月4日

こんにちは!製作部のすがさわと申します。

昨日は、劇中で使う群衆の声やヤジなどの録音(「ガヤ録り」といいます)が稽古場で行われ、俳優たちと一緒に私たち製作部員も参加してきました。

演出の藤井ごうさんのご指名で、劇団代表の福島と製作部の新人が呼ばれ、吉村直のヤジに同調したヤジを飛ばしたり、みんなで群衆となって「万歳!」を叫んだり。

ニュース原稿を読む場面では、「緊急ニュース」「感情をおさえきれない感じで」などの演出からの指示に俳優がすぐ応えるのを見て、手前味噌ですが、さすがだなと思いました。

本番まであと一週間、稽古場でも事務所でも旅公演の合間に若い劇団員があちこちで道具や衣装づくりにいそしんでいます。まさに「劇団を挙げて」の取組み。

その結実がどのような舞台空間となりますか、どうぞ確かめにきてください。

「ガヤ」もどの場面で登場するでしょう、お楽しみに!

菅沢 真紀

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11月29日

今日は「相貌」の稽古を観させてもらいました。
この作品は、黒川陽子さんが今の日本の向かっている方向に対しての思いを若い世代として熟考に熟考を重ねて凝縮して産み出した作品です。その作品を「修学旅行」・「普天間」、そして今年から、演劇鑑賞会を回り始めて好評を博している「島」を世に送り出した若き藤井ごうさんが演出しています。
そしてそして、その若い世代が創る世界を長年「青年劇場」をいろんな形で支えて来た劇団の熟女(敬意を込めての呼称です!)達が受けて立ち、それぞれの人生を賭けてトライしている、と稽古を観ていて強く感じました。
年齢を重ねるからこそ熟成されてはじめて醸し出されるものと、力強さと、そして、ある意味"可愛らしさ”が、其処此処に感じられ、味わい深い舞台になっていく気配がしました。また、若い世代の劇団舞台部と今回は裏方に回っている若手の俳優陣のスタッフ達がこの作品を裏で支えています。同じ劇団員として嬉しく頼もしく感じました。
杉本 光弘

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11月21日

今月より製作の研修を受けております喜舎場(きしゃば)と申します。
沖縄のアーツマネジメント研修派遣制度を活用して、
青年劇場さんで4ヶ月程、勉強させて頂くことになりました。
そして、早速『相貌』の稽古場を見学させて頂いたので、
その様子を少しばかり紹介します。
稽古場に作家の黒川氏がいらっしゃいました。
常軌を逸した世界観の中に、現代の社会問題が鋭く突き刺さる黒川陽子作『相貌』。
可愛らしく柔らかい印象の黒川氏のどこに、その狂気が隠れているのでしょうか…。

稽古は益々勢いを増しています。
黒川陽子氏の描く『日常の中に潜む異常』に、
藤井ごう氏の演出によって『ユーモア』と『恐怖』が加わります。
『ユーモア』と『恐怖』。
対極にあるような言葉ですが、滑稽さの中に狂気が見え隠れし、
それらが複雑に絡み合う舞台の中に『リアル』が生まれているのです。

更に、強烈な…もとい、重厚かつ軽妙な演技を魅せる女優陣が、
キャラクターに命を吹き込み、
若手俳優陣もそれに負けじと勢いのある演技を繰り広げます。
その稽古場を見学していた黒川氏。
白熱した稽古に感化されてか、新たな台詞が追加!
それがまた…面白い!!
黒川氏を含め、キャストとスタッフが世界観を共有し合えた瞬間でした。

稽古終盤、まだまだ進化を続ける『相貌』。
ご期待ください。
喜舎場 梓

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11月20日

熟女の熟議が熱い!
「相貌」出演者は、今までやったことのない役柄に挑戦中です。学校の先生、更正委
員、主婦、弁護士、コメンテーター、国会議員、大臣!?
藤井ごうさんの采配で、まさにピッタリはまり役。「おしゃべりならまかせて」とあ
れこれワイワイやっている内にフッと足元をすくわれて、思いもかけない所へ祭り上
げられる怖さが見所です。
格差と貧困が極限まで拡大した近未来の日本で起こる様々な事件。

現在の日本とあれ
これ引き比べたくなる、スリル満点の舞台になりそうです。

熟女達は稽古後も飲み屋で熟議を続ける熱の入れよう。もちろん翌日が稽古休みの日だけですけどね。念のため。
福山 啓子

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青年劇場に今年入団しました、研究生候補・製作部の水谷です。1112日に稽古場を覗かせて頂きました。

この日の稽古は、「熟議の日」の会議で女性たちが激しくやりとりするところから始まりました。稽古の休憩と休憩の間があっという間に感じたくらい、怒涛の展開でかつ中身の濃い作品だと思いました。特に女性たちの会話は、時に迫力があり時に滑稽に思え、エンターテインメントそのものでとても楽しいものでした。

また、スタジオ結の密な空間を十分に活かした演出で、何が何だか分からない間に自分も劇の世界に巻き込まれ、女性たちの言葉に一喜一憂していましたが、ある場面から女性たちの行動に感化される感覚で、稽古が終わった後で恐怖すら覚えました。衆院の解散・総選挙が迫る中、国民としての責任を見直すために、有権者の方だけでなくこれから有権者になる方も是非観ていただきたい作品です。
水谷 恒平

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