日頃より青年劇場をご支援いただきありがとうございます。
私たち青年劇場は、1964年の創立以来ずっと、全国の中学生・高校生を中心とする青少年に向けた公演、「青少年劇場公演」を行ってきました。劇団員が各地に赴いて先生方と語り合い、手を携えて時代と向き合う新しい作品を作り続け、全国を巡演してきました。主な公演は高校での演劇鑑賞教室ですが、加えて全国の子ども劇場・おやこ劇場での公演、さらに各地の実行委員会形式による公演など、様々な形で、最盛期の1990年代には年間約300回の公演を行ってきました。それが今、年間100回程度まで激減しています。
これまで私たちは、青少年のための公演活動を展開している仲間の劇団と力を合わせ、「すべての中高生に演劇を!」を合言葉に、日本劇団協議会などの組織を通じて、国や自治体などからの助成を拡大するための運動を行ってきました。その結果、芸術文化振興基金からの助成事業などを実現してきました。しかしそれらの助成も、財政緊縮のあおりを受けて減額されてきているのが実情です。
演劇鑑賞教室は、保護者による観劇料負担を前提に行われてきましたが、少子化、過疎化、学校規模の縮小、統廃合が進み、また経済格差の拡大から学校側の負担できる上演料が低下して、演劇鑑賞教室そのものを断念するところも増えています。学校だけでなく、子ども劇場・おやこ劇場などの自主的な鑑賞組織でも、会員が減って、演劇公演が行えなくなっています。そうした中で今、多くの劇団が新作を生み出すことが出来なくなったり、学校公演からの撤退を余儀なくされたりしています。青年劇場では劇団自前のトラック、バスで移動するなど様々な努力をすることで、公演活動を行ってきました。けれども今、北海道や沖縄などの、経費が掛かる遠隔地や過疎地域などに公演に赴くことすら難しくなっています。
しかし私たちは、全国の青少年と出会い、心を揺さぶられる深い感動と希望を分かち合える演劇鑑賞教室を絶対にあきらめたくありません。青少年のために豊かな文化環境を作ることは、これからどのような社会を作るのかという意味でも、私たち大人世代の共通の責務と考えています。
そこで、劇団を日頃より支えて下さっている皆様のご支援を心からお願いする次第です。
2018年、19年、私たちが「オールライト」「あの夏の絵」「きみはいくさに征ったけれど」などの作品を全国の青少年に届けるためにご支援をお願いします。
劇団では2015年以来、劇団活動全般を支援して頂く常設の窓口として青年劇場サポーターシップを設け、皆さまからのご支援を頂いてきましたが、2018年、19年の青少年劇場活動を展開するための募金として、今回は以下の要領で皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。