「銃口」
―教師・北森竜太の青春―
三浦綾子=原作(「銃口」小学館刊)
布勢博一=脚本  堀口 始=演出


美術:内山勉/照明:横田元一郎/選曲:悳俊彦/音響効果:石井隆/舞台監督:宮崎靖
演出助手:白石康之/舞監助手:青木幹友/製作:大屋寿朗/宣伝美術:コガワ・ミチヒロ



舞台写真:蔵原輝人


戦争から平和へ、軍国主義から民主主義へ、敗戦を境に大きく変貌を遂げた「昭和」という時代。軍国少女であり、軍国の小学校教師であった自分への深い憤りと 懺悔。「教育」への限りない理想と情熱を、北森竜太の青春に託して書き上げた、三浦綾子の傑作。テレビ界で活躍中の作家、布勢博一氏がNHKでドラマ化した同名の 小説を新たに舞台に甦らせ、青年劇場が総力をあげて、現代を生きる人々に問いかける。
三浦綾子(1922〜99)
1922年、北海道旭川生まれ。小学校の教員を7年勤めるが、敗戦後退職。肺結核と脊椎カリエスのため13年間の療養生活を送り、 この間洗礼を受ける。
1964年、朝日新聞の懸賞小説に『氷点』で入選、作家生活に入る。代表作に『塩狩峠』『道ありき』『天北原野』など多数。




先生の仕事というのは、
人と人の心を結ぶ仕事なんだね……


ものがたり
昭和12年、師範学校を卒業したばかりの北森竜太は、北海道の小さな炭鉱町幌志内の小学校に新任教師として赴いた。「良心の尊さ」「人間の平等」を 教えてくれた恩師、坂部久哉を理想の教師と仰ぎ、希望と情熱に燃えての出発であった。
生きる希望を「教育」に求めながら、はげしく移り変わる『時代』に翻弄される竜太の苦悩を通して、昭和から現代、そして未来へと引き継がれるべき 「平和」と「教育」の原点に迫ります。




劇団から各分野の皆様へメッセージ
学校の先生、
教育関係者に
キリスト教にかかわる
皆様に
未来を担う
青年のみなさんと
 この作品は三浦綾子作品の中でも特に学校の先生方に読まれている作品です。いま、たいへん厳しい状況に おかれている先生方にはぜひ観ていただいて、戦後教育運動の原点と、そこにある未来への希望を確認し合える作品にしたいと考えています。  ご存知のとおり、三浦綾子さんは敬虔なクリスチャンであり、キリスト教信者の皆さんの中での三浦綾子さんの 存在は大変大きなものがあります。教団の違いを超えてキリスト教関係者の皆様からも、「いま、この時期に、平和の問題と人間の 良心と存在の尊さを描くこの作品が舞台になって、広くみなさんに見ていただけることはとてもうれしいことです」と、賛同と期待を 頂いています。  この作品は三浦綾子さんの最後の小説となりました。書かれている舞台は、書いたときから50年さかのぼる 過去の話ですが、その内容はまさに現代と、そしてこれからの未来のこととして、三浦綾子さんは書かれたのだと思います。教育と、 そして若者に未来と希望を託すために。青年の皆さんとともに観て、語り合う機会にしていただければと、ユースの観劇も積極的に 呼びかけています。




出  演
(写真にポインターを合わせると役名が表示されます)

千賀拓夫

井上昭子

森山司

原陽三

島田静仁

葛西和雄

名川伸子

広戸聡

吉村直

湯本弘美

大嶋恵子

大木章

島本真治

北直樹

船津基

清原達之

高山康宏

大山秋

平井光子

松村有希子
ツアースタッフ
舞台監督 新庄広樹
舞台監督助手 青木幹友
スタッフ 中川為久朗
真喜志康壮
衣裳 宮岡増枝
音響効果 菊池弘二
照明 松浦みどり
大河原修二
(ライティングユニオン)
笠井武則
(ライティングユニオン)
永友智美
(ライティングユニオン)

 公演班便り

 「『銃口』が架けた日韓の橋」


                    
2007年の公演予定
7月 全国演劇鑑賞団体連絡会
 中部・北陸ブロック →詳しくは