青年が死んだ。死因は心筋梗塞。26歳。未来産業とあこがれ、原子力発電所に就職して七年目だった。
周囲の人間はただの病死と納得し、失意の恋人も新しい人生を選び直そうとしていた。その折も折、残された母親のところへ、労働者被曝の調査に訪れた者があった。
「息子さんの死は、原発と関係があるんじゃありませんか」
息子の死の真相を追い求める母によって、知られていなかった事実が次々と浮かび上がる。
そして…。
“近未来”と時を設定して初演されてから30年。
起きてしまった福島原発の事故。
青年劇場とふじたあさや氏が痛恨の思いを込め、
2011年版で、これからを問う!!