(順不同・敬称略)
つながりのレシピ、よいタイトルだと思います。
つながりの作法、共生のマナー……いろんな言い方がありますが、AIがどれだけ進歩しても私たち人間に残される、もっとも基本的かつ重要なマナーです。
私たちの社会と世界は、ますますその重要性に気づきつつあります。
人口減少に直面し、災害が多発する日本はなおさらです。
この劇が、より多くのみなさんに、日々の自分の他者との関わり、地域のあり方を振り返るきっかけを与えてくれることを望みます。
現代日本における社会課題は、他者理解の欠如と他者の辛苦への想像力の欠如に起因するのではないか、と思っています。
社会はそもそも分かり合えない他者同士が歩み寄りながら、
喜びも苦しみも分かち合っていくために弱者同士が作り上げたシステムだと思います。
そのシステムの意味を根底から迫る公演の成功を心から祈念しております。
ホームレス当事者の支援をする立場として、誰もが生きやすい社会のありかたを描かれようとする本公演の趣旨に強く共感します。
心より公演の成功をお祈り申し上げます。
作る、食べる、笑う。
舞台の上で繰り広げられる営みを見たら、
私もきっとそこに「つながりたい」と思うだろうな。
あなたもぜひどうぞ。
「南青山に児相はふさわしくない」(ここはお金がある人が住むところ・・。うちの子と一緒の学校に通うの!)
(安田純平さんのこと)「知りたくもない、どうでもいいことを勝手にやった人!」
政治の役割はこんな差別や格差の拡大を認めず、この国に暮らしてよかったと思えるようにすることです。
この社会の分断を放置し続ければ、どんな社会になっていくのでしょうか。
今の人間疎外と貧困の広がりの時代に、大変大事な公演ですね。
応援しています。
医療費抑制を目的に医学部定員を削減した日本の医師数は、世界一の高齢化社会にも関わらず先進国最少となり、
現在厚労省の検討会では医師不足地域などで年間2000時間(月160時間)という過労死レベルの倍に当たる時間外労働の容認が検討中です。
しかし製薬メーカーは巨額の黒字を謳歌する一方で病院は赤字、このままでは医師の業務負担を軽減する人員増も困難で
「患者も医師のいのちも守れません」。
経済(金)が牛耳る政治を放置すれば、医療や社会保障を充実させて国民の幸福度をアップする社会は夢のまた夢です。
「つながりのレシピ」が一人でも多くの方に届き、「考える国民」が増えることを心から期待しています。
「一粒の麦もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」(ヨハネ:12-24)、
山田和夫さんとお会いした時、この言葉を思い出していました。
「つながりのレシピ」という作品として結実した出会いの連鎖は、「生命は、その中に欠如を抱き、それを他者から満たしてもらうのだ」(吉野弘)というメッセージにもあるように、一人一人の持つ「弱さ」が、大切な絆となって、人を活かしあう可能性を示しています。
そればかりではなく、この作品は、誰もが持っているかけがえのない「人生のレシピ」を見出すきっかけにもなるような気がします。
ここ20年ほど新自由主義の政治が行われ、その考え方も人々の行動や思想に深く浸透してきた。
市場・競争原理のもとでは、人間の関係は敵対的になり孤立する。
勝ち組や負け組、貧困と格差がつくりだされるが、いずれも自己責任である。
孤立し排除された人びと、ニート・フリータ、ひきこもり、ホームレス、外国ルーツの子どもや女性たちが言うのは、
「弱い自分が悪い」「これ以上人に迷惑をかけられない」である。
そうではない。人はもともと弱く、迷惑をかけあう存在なのだ。
人に迷惑をかけてもいい、そのかわり人のためにも生きよ、と呼びかけたい。
そんな思いでこの芝居を待ち望んでいる。
「ホームレス」という名前の人がいるわけではない。
生活に困窮して、ホームレス状態に陥った一人ひとりの人間がいるだけだ、と私たち支援関係者は訴えてきました。
この演劇を通して、そうした一人ひとりの人生に想いをめぐらす方が増えることを願っています。
演劇には、「驚き」や「感動」とともに、観る者の意識を今あるのとは別様の世界、
別様のパースペクティヴへと開いていく力があります。
青年劇場の今度の作品は、私たちにどんな世界を見せてくれるのでしょうか。
暗い時代に希望の灯りをともすような作品に出会えることを期待しています。
4月5日から公演開始となる「つながりのレシピ」を楽しみにしています。
なぜなら、今の時代の一番心配なこと・気がかりなことである
“愛ということ”について共に考える作品だと思うからです。
原作の「妻が遺した一枚のレシピ」の最後、
「和子に逢いたい。
和子に逢ってひとりで生きていく背中を押してくれたことに『ありがとう』と言って抱きしめてあげたい。
逢いたいよ、和子ちゃんいまどこで何をしてるんだい。」の問いかけ。
私の仕事は、ワーカーズコープという協同組合です。
そして、この物語の舞台となっている池袋に本部があります。
私たちも、格差・貧困をなくしたいとの思いから子ども食堂や就労支援などを行っています。
人は助けあって、つながりあって生きていく。
その大事さをこの舞台を観ながら考えたいと思います。
Twitterで「#最低賃金1500円になったら」と調べると、
「1日3食食べたい」「1日8時間寝たい」。
今の社会は、3食食べることも、8時間寝ることも、
つまりは「普通」に生きることさえも、奪われている社会です。
この絶望的な社会を、
ひとりびとりの人間の尊厳を軸とした民主的な社会にするために、
今こそ「つながり」が必要だと感じます。
「#最低賃金1500円になったら、今までさんざん取り上げられて、
奪われてきた夢も希望も、返して頂きましょう」。
この公演が、すべての人にとっての「つながり」の芽生えとなることを、願っています。
1センチでいいんです。でもちょっと勇気のいる1センチ、私が日常という円を広げたら、やっぱり1センチ日常を広げた誰かさんの円と重なって、どんどんたくさんの誰かさんの円と重なって、あれあれあれ!となる経験のめんどくささと楽しさを、あなたの1センチ先に見せてくれるお芝居です。
「あの夏の絵」(福山啓子作・演出)の制作協力をさせていただいた関係で、福山さんの演劇の制作過程をご一緒しながらずっと感じていたことがある。福山さんのまなざし、福山さんの脚本は、とにかくあたたかく、やさしい。そしてそのやさしいまなざしにホロッとしながら、いつのまにか「いまの社会ってこれでいいのだろうか」「自分もなにか一歩踏み出せないか」と考えさせてくれる。
この「つながりのレシピ」も、きっとそんな演劇になっているに違いない。関根信一さんという強力な演出家とタッグを組まれ、それはさらにパワーアップしていることだろう。本当に楽しみである。
人間は自分の損得だけで動く利己的な存在だ…それが、この30年間日本を支配してきた新自由主義の人間観だ。ちがう。人間はそのような存在ではない。他者のために何かをして、そこに喜びを見出す存在なのだ。競争ではなく、共生こそが人間社会のあるべき姿なのだ。