2007年1月9日 新年顔合わせにて


今、劇団が出来ること   代表 福島明夫

 年が明けた1月21日、22日の両日、劇団総会を行いました。総会は、二年に一度、劇団員全員が参加して、劇団活動全般にわたっての総括を行い、方針を決定する場です。この二年間、財政的に大変厳しい状況に置かれた中で、劇団の存亡もかけた多岐多様にわたる活動を展開してきましたが、この総会では、そのことでどれだけ多くの人々から大きな贈り物を受取ってきたのかがこもごも語られました。青少年劇場公演の中で寄せられた高校生、先生方からの感想や激励、「『銃口』が架けた日韓の橋」の出版という形にまで発展した韓国公演の反響、昨年の『族譜』上演を支えてくださった多くの人々、さらにより直接的には「『50年への挑戦』応援募金」に寄せられた温かい励ましなどです。

 これらの贈り物に対して、劇団は何ができるのか、何をすべきなのか。劇団内外の力を集めてさらに創造の質を高め、今の社会状況に見合った舞台を作り上げることにその最大の焦点があることは確かですが、何のために、誰のために、演劇活動を続けるのかをもっと掘り下げていかなければなりません。そのためにも、劇団の根をもっと広範な人々の中に張りめぐらせていこうと、劇団員一同、思いを新たにしたところです。

 今年は、二月公演『博士の愛した数式』から、皆様のもとに舞台を届けることになりますが、ぜひ劇場へ足をお運びいただき、貴重なご意見、ご感想をお寄せいただければ幸いです。本年もよろしくお願い申し上げます。