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秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場第115回公演
郡上の立百姓
作=こばやしひろし 演出=藤井ごう

宝暦5年(1755年)、
幕府をゆるがす農民コミューンがあった。

公演日程
9/17(土)−25(日)紀伊國屋ホール
9/27(火)神奈川県立青少年センター
9/28(水)府中の森芸術劇場ふるさとホール




出演者 日程 物語 青年劇場通信



<ものがたり>

宝暦四年(一七五四年)、美濃(みのの)国(くに)郡上郡(ぐじょうごおり)百三十ヶ村の百姓たちが立ち上がった。年貢徴収法が改定され、より重い増税となってのしかかってきたのだ。
百姓たちの激しい抵抗に、郡上藩はいったん願いを聞き入れるが、一年後、庄屋衆の切り崩しから反撃と弾圧を始める。若き指導者・定次郎らは百姓たちをまとめ組織的なたたかいへと発展させてゆくが、次第に郡上内は藩に従う「寝百姓」と、あくまで抵抗を続ける「立百姓」に分裂、せめぎ合いは苛烈を極めていく・・・。



『郡上の立百姓』は、郡上一揆を題材に1964年こばやしひろし氏が自ら主宰する劇団はぐるまに書き下ろし、翌年には第二回訪中日本新劇団の合同公演として上演、その後劇団民藝にて全国巡演された。
―それから半世紀。彼らの闘いは、決して過去のものではない。「いかに生きるべきか?」いま大きな分岐点に立つ私たちにこそ、彼らが掴もうとした未来が託されている。熱気溢れる「郡上踊り」に秘められた想い、圧倒的な迫力とスケールで描く人間群像を、繊細かつ大胆な演出で定評のある藤井ごう氏を演出に迎えて贈る、壮大なたたかいと人間讃歌の物語。


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「人はどのように生き、死んでいくのか」

藤井ごう


総勢40人越えの登場人物たち、唄に踊り…また凄い作品がやってきた。その幕切間近、中心人物の一人は言う。

定次郎「俺がお仕置きんなりゃ田畑一切はお取上げやぞ! 残るんはお母アと、かよと、きよだけなんや。何も残らん。何も残らんのや。(中略) 俺は女房持ちや。子供もある。そんなかで命捨ててかかったから、みんな固まってくれたんやぞ。 俺が独り者やってみよ、身軽やったら何でもやれる。そんでおしまいや。」

 幕府・諸藩と、百姓一揆の激しいせめぎ合いは、 苛政に苦しむ村人たちの困難を背負い幕府や藩に訴えた定次郎のような「義民」を生み、 彼らの多くは苛政を取り除くという目的は達したが、直訴の罪によって処刑された。
 これを過去のある一地点の一時の出来事と見ることは容易い。 だがしかし、今まさに立っている地点の現在の瞬間でないと誰が言えるだろう。 「義民」を礼賛したいのではない。 そうならざるをえなかった、その過程と葛藤に焦点をあてること、そこに活路を見出したい。
 彼らが本当に勝ちとったものとは果たして何だったのか―
 師(※)の最期の作品へのコトバ        
 「人はどのように生き、死んでいくのか」
 このコトバと向き合いながら、青年劇場の集団力と創造力をもってこの大作に挑もうと思う。  

※高瀬久男氏(文学座)



他の俳優プロフィールは →  こちら

スタッフ

作=こばやしひろし  演出=藤井ごう  美術・衣裳=乘峯雅寛  照明=鷲崎淳一郎
音響効果=近藤達史  方言指導=箕浦康子(劇団民藝)  宣伝美術=フルヤマモトミ  題字=世
舞台監督=青木幹友  演出助手=岡本有紀  製作=福島明夫   協力=劇団はぐるま


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製作レポート

<郡上一揆とは>

江戸時代後期、現在の岐阜県郡上市で起きた大規模な百姓一揆。庄屋を排除した農民らが中心となり、五年もの長きに亘る戦いの中で、直接江戸幕府に窮状を訴えるべく籠訴(大名の乗った籠に訴状を差し出す)、箱訴(目安箱に訴状を入れる)を決行した。結果藩主・金森家は改易、老中ら幕府の要人らも処断された。領主および幕府の高官らまで厳罰を下された例は、江戸時代を通じて郡上一揆だけである。




2016年

9月17日(土)〜25(日) 紀伊國屋ホール
27日(火) 神奈川県立青少年センター
28日(水) 府中の森芸術劇場ふるさとホール

アクセス

→ 紀伊國屋ホール

→ 神奈川県立青少年センター

→ 府中の森芸術劇場ふるさとホール

9月 17
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月祝
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木祝
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13:30



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18:30 - - - - -
19:00 - - - - - - - - -
会場 紀伊國屋ホール - 神奈川 府中


※開場時間は各公演の30分前です。

※上演時間は、15分間の休憩含め約3時間5分の予定です。
一般=[前売り] 5,150円 [当日] 5,500円
U30(30才以下)=[前売り] 3,100円 [当日] 3,400円
中高生シート=1,000円(各ステージ限定10席・電話受付・前売りのみ)

※料金はすべて消費税8%込です。
◎全席指定席  ◎団体割引・障害者割引あり(劇団のみ受付)
◎車椅子でご来場の方は準備の都合上、必ず劇団までご連絡ください。

◎紀伊國屋ホールでの喫煙はできなくなりました。ご了承ください。


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