秋田雨雀・土方与志記念
青年劇場 第123回公演

水曜日、ゆらゆるりん

いずみ凜=作 藤井ごう=演出
美術=乘峯雅寛 照明=鷲崎淳一郎
音響効果=近藤達史 衣裳=宮岡増枝
舞台監督=青木幹友
宣伝美術=増田絵里(Design Port)
製作=北直樹 広瀬公乃






これが、わたしの、この夏の「ま、な、び」

「翼をください」「修学旅行」「オールライト」「きみはいくさに征ったけれど」など、
その時々の青少年を取り巻く状況に切り込む作品を生み出し続けてきた青年劇場が、
新たに「学び」に焦点を当てた作品をお届けします。

いずみ凜氏×藤井ごう氏×青年劇場の初コラボ、
躍動感あふれる舞台に乞うご期待!



〈ものがたり〉

高校二年の七海は最近ちょっと気が重い。
そんな夏休み、
お母さんに勧められて公民館でやってる“自主夜間中学校”にボランティアで通うことになった。

水曜日の夜、そこにやってくるのは、年齢も境遇も様々な人たちだった…。




迷いながら惑いながら  いずみ凜


 大人でもなければ子どもでもない宙ぶらりんの高校生、あの頃わたしは生身の自分を持て余していた。でも、今の高校生は更に大変だ。世界はずっと広がった。息苦しい現実の向こうには果てしない仮想世界がある。SNSもゲームも楽しいし、刻々と更新される世界中の情報がいつも手の中にすっぽり収まっている。けれど、そこでは時にたやすく人が傷つけあう。現実では、空気を読んで自由にモノが言えない分、仮想世界で吐き出すみたいに。そんな世界を自在に行き来しながら、今の高校生たちもやっぱり生身の自分を持て余して揺れている。

 新型コロナウイルスがやってきて、人々は不安に駆られ、デマが拡散し、世界中のあちこちで差別が噴き出した。伝染病や災害など、何かが起こると社会のひずみが露わになる。劇中に登場する多文化防災訓練が始まったのも、そんな人間の弱さがあるからだ。大人だって揺れている。

 自主夜間中学で感じた、おおらかでゆったりとした空気は、今の社会ではなかなか出会えない。「学びたい人はいつでも誰でも受け入れる」、多様な人が安心していられる場所。「学びたい」の元には、よりよく生きたいという想いがある。そして、それを後押ししようという人たちがいる。そんな場所に高校生がやってきたら・・・・、何かが少しだけ変わるだろうか。



いずみりん
岐阜市生まれ。舞台脚本に『ハンナのかばん』(劇団銅鑼)、『終わりに見た街』(劇団東京芸術座)、『銀のロバ』(オペラシアターこんにゃく座)、『ギャング・エイジ』(劇団風の子中部)など。第39回斎田喬戯曲賞優秀賞受賞。第23回O夫人児童青少年演劇賞受賞。


スタッフ


いずみ凜=作 藤井ごう=演出
美術=乘峯雅寛  照明=鷲崎淳一郎  音響効果=近藤達史
衣裳=宮岡増枝  舞台監督=青木幹友
宣伝美術=増田絵里(Design Port) 製作=北直樹 広瀬公乃



3月23日発売!

2020年5月22日(金)〜31日(日)
紀伊國屋ホール

会場アクセス→紀伊國屋ホール


5月 22
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昼の部 - 14:00
14:00
- 14:00
14:00
14:00
- 14:00
14:00
夜の部 19:00
- - - - 19:00
- 19:00
18:30
-


※開場時間は各公演の30分前です。


一般=[前売り] 5,200円 [当日] 5,500円
U30(30才以下)=[前売り] 3,100円 [当日] 3,400円
中高生シート=1,000円(各ステージ限定20席・劇団のみ受付・前売りのみ)
※料金はすべて消費税10%込です。

◎全席指定席  ◎団体割引・障害者割引あり(劇団のみ受付)
◎車椅子席をご希望の方は、劇団に直接お申し込みください。