「呉将軍の足の爪」


瓜生さんの眼差し(坂手洋二)  朴祚烈と瓜生正美  演出・瓜生正美に聞く!  製作者から

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稽古場レポートA
2008.3.17

自分たちで言うのもなんですが、『呉将軍の足の爪』おもしろいです!
この芝居は、とにかく内容の豊かな芝居です。
セリフだけでなく、俳優の体の動き、観客の想像力を喚起する舞台構成、牧歌的な場面と恐ろしい場面との対比、叙事的な語り口と童話的なイメージ、そして音楽――。
とにかく盛り沢山の要素がこれでもか、とばかりに詰まったお芝居です。
そして、それでいてストーリー自体はとてもシンプルで巧妙。肩の凝る要素はまったく無し!
「韓国現代戯曲の教科書」という評もなるほどうなづける話です。
客演の白川毅夫さん(クラリネット演奏)、五十嵐暁子(ハミング)さんも交えて行なわれた始めての通し稽古は、和気あいあいとしながらも真剣で、レポート係もドキドキしてしまいました。
お二人は『呉将軍』の世界を舞台に呼び出すシャーマン(巫女・呪術者)的な役割。白川さんの優しく神秘的なクラリネットの音色と、五十嵐さんの静かなハミングの響きが、地下の稽古場にしっとりとひろがり、物語は幕を開けます。

その瞬間、舞台に木や花が「滑るように現れ」ます。くわしくは言えませんが、振付の雁坂さんの魔法を、劇場にてごらんください。木々は凛々しく、花々はとってもチャーミング!

主人公の呉将軍(吉村直)と牛のモクセ(島野仲代)のかけあいは思わず吹き出してしまうこと確実。
おっ母(井上昭子)と恋人のコップン(浦吉ゆか)もまじえて呉将軍の、幸せな日常がユーモラスに演じられます。しかしそこに、軍隊の召集令状を持った郵便配達夫(細渕文雄)が現れて……。

さあ続きは劇場で。まだお申込みいただけてない方、二度も自分たちで言うのもなんですが、この芝居を見逃す手はありません!

(製作部)